落ちこぼれ召喚士と透明なぼく

原作:漆原雪人(フロントウイング)
漫画:藤近小梅
コミックブシロードWEB連載

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<第1巻>

作家インタビュー

■漆原雪人先生

1.『落ちこぼれ召喚士と透明なぼく』を作ろうと思ったきっかけを教えてください。

ふつうならスポットライトの当たらない名前もないキャラクターを中心にお話を書きたい、という思いから原作を書かせてもらいました。
原作書き進めていく中でテーマも少しずつ広がっていっていますが、この作品が幸せな終わりを迎えられるようがんばりたいなと思っています。

2.本作を書くにあたりこだわった部分はどこですか? また裏話などあれば教えてください。

原作原稿の段階でもキャラクターの内面が伝わるものになっていればいいなと思っています。
裏話、とまではいかないですが、舞台は広島県福山市の「鞆の浦」という古い港町です。
いつかお話しの舞台にしたいと考えていましたが、今作で叶いました。
古い町並みも綺麗に保たれていて、とてもいいところです。

3.キャラクター誕生秘話があればお聞きしたいです。

どのキャラも考えている段階からとても思い入れあるのですが、あえてメインキャラ以外で考えると「長靴をはいた猫・ソフィア」がお気に入りかもしれません。
当初ここまでお話に絡んでくる予定はなかったのですが、藤近先生のデザインもあってより好きになり、登場させる機会をいつも伺いながら原作を書くようになりました。
「おしゃれ好き」という設定もあり登場毎に藤近先生がソフィアの服装を新しくデザインしてくださっていて、それもあり見ていてとても楽しいキャラです。

4.藤近先生の絵が入った第1話を見た時の感想をお聞かせください。

マシロをはじめ全てキャラクターの表情が豊かで驚きました。
1話は嬉しくて何度も読み返したのを覚えています。
マシロは初登場時、素足なのですが、あれは藤近先生が想像を広げてくださったうちの一つです。
あのコマを見て「マシロは自分の家にいるときは素足でいる」という設定を加えてしまいました。
またマシロが家にいるシーンを書くことあればいいなあと思っています。

5.初めて漫画原作に取り組むにあたり気を付けたことや、ノベルゲームと違う楽しさなどあれば教えてください。

最初に担当の編集さんとお話し、キャラの表情や仕草なども伝わる原稿にできたらと気を付けて書かせてもらおうと決めました。
ノベルゲームとの違いは、声がない代わりに一コマ一コマ、キャラクターの表情や仕草を表現してもらえる点でしょうか。
毎話、先んじて読ませていただけるのを楽しみにしています。

6.これまで公開されている話数で、お気に入りのシーンはありますか?

マシロ初登場と、マシロが恥ずかしがってるシーンと、ユキに三つ編みにしてもらってるところでしょうか。
どれも藤近先生の作画やデザインが可愛くて好きです。

7.もしマシロがいたら、本のセカイから呼び出してほしい人はいますか? またどんな世界に行きたいですか?

私の書いた過去作のキャラとか呼び出してみてもらいたいかなと思います。
過去作では特に、ヒロインを過酷な状況に追い込むことが多かったので、一言謝りたいかなと思います。
行ってみたい世界はこれも過去作からで恐縮ですが、『いろとりどりのセカイ』という作品の中の一つ「働かなくてもいいセカイ」に一度行ってみたいです。

8.『落ちこぼれ召喚士と透明なぼく』は本の物語がモチーフとして登場しますが、漆原先生が好きな本について教えてください。

恒川光太郎先生の『夜市』のような美しく怖い空気感の作品が好きです。
あと青春ミステリやSFなど。何かおすすめあればTwitterリプライで教えてください。


■藤近小梅先生

1.今回初の原作付きの作品となりましたが、原作がある作品の難しさや楽しさなどあれば教えてください。

原作の表現や行間をきちんと汲み取って描きたいと思っているのですが、汲み取れていない部分もきっとあるんだろうなと思い、なかなか難しいなと思います。
楽しさは、やっぱり自分では思いつかないような事を描けるのが楽しいです。どう描こうか模索するのも勉強になります。

2.描いていて楽しいキャラクターは誰ですか?

皆それぞれ楽しさがあります。
マシロちゃんやソフィアちゃんは表情が豊かで楽しいなあと思いますし、ユキさんは艶やかな線を模索するのが楽しいです。
歩くんは美少年を目指して描くのが楽しいです。
私は美少年を描くのが下手だなと思っているのですが、歩くんを描いているうちに少しずつ美少年の描き方がわかってきたような気がするので嬉しいです。

3.藤近先生はキャラクターたち細かい表情や雰囲気をとても丁寧に表現されていますが、作画に対してのこだわりなどあれば教えてください。

ありがとうございます。
表情に関しては、表情だけでキャラクターの気持ちが伝わるように描きたいなあと思いながら描いています。
あと、口を描き直すことが多い気がします。
ちょっとした線で表情がまったく変わってしまう気がしているので…そこはこだわっているかなと思います。
雰囲気に関しては、光や影や空気を感じられる絵が好きなので、そういう絵を目指して描いています。

4.ここだけの話、「このシーンの作画が大変だった…!」というこぼれ話はありますか?

まだ単行本に収録されていない部分ですが、召喚士の学園に入ってからは背景の生徒たちをなるべくたくさん描きたいと思っていて、それが結構大変です。
皆同じ制服を着ているのでそこはありがたいです。